タワーレコードの創業者として知られるラッセル・ソロモン氏が心臓発作のために死去した。92歳だった。ソロモン氏は1960年にカリフォルニア州サクラメントでレコード販売を開始し、日本やイギリス、マレーシア、イスラエルまで進出する世界的企業を築き上げた。
ソロモン氏の息子であるマイケルさんのサクラメント・ビー紙への発表によると、4日(日)にアカデミー賞授賞式を自宅で鑑賞中、息を引き取ったという。「父は誰かの服がオシャレでないと意見を言っていたところでした。それで(妻)パティートにウィスキーのおかわりを頼んだんです」とマイケルさんは話しており、妻が戻った時には息を引き取っていたと明かした。
この訃報を受け、2006年に2度目の破産手続きを申請し、事業を停止していたタワーレコードの盛衰を描いた2015年のドキュメンタリー作『オール・シングス・マスト・パス』を監督していた俳優のコリン・ハンクスは「世界は素晴らしい伝説的人物を亡くしました」とツイートしており、シンガーのリサ・ローブも「タワーレコードは子供の頃の私にとってとても大きな存在でした」とツイートするなど、各界から追悼のメッセージの数々が寄せられている。
地元サクラメントでは「サクラメントおよび国民的アイコン」として称えられており、地元NBAチーム、サクラメント・キングスの本拠地ゴールデン1センター内にはタワーレコードのネオンサインが設置されている。