ミア・ファローが、娘のディラン・ファローが義理の父であるウディ・アレンからの性的虐待を暴露することを望んでいなかったそうだ。ディランは2014年にニューヨーク・タイムズ紙へのオープンレターで、7歳の頃にアレンに薄暗い屋根裏部屋で性的虐待を受けたことを明かしていた。
そして昨年12月、ディランはハーヴェイ・ワインスタインのセクハラ騒動をきっかけに始まった「#MeToo」や「タイムズ・アップ」といったセクハラや性的暴行、エンタメ業界での性差別の撲滅に向けた運動の最中、ロサンゼルス・タイムズ紙で、どうして1990年代前半にアレンに対して訴えがあったにもかかわらず、業界の権力でもみ消し、順調なキャリアを重ねて来たのか疑問を呈していた。
アレンとその支援者たちは常に、ミアがアレンとの交際前に離婚していた2番目の夫アンドレ・プレヴィンと養子にした娘スン=イー・プレヴィンと結婚したことに対する復讐として、ミアとディランが虚偽の訴えを起こしているとしてきた。そしてアレンは「皮肉にも」2人が昨今の動向を利用してその話を掘り起こしていると主張していた。
24日(火)にニューヨークで開催された2018タイム100ガラに出席したミアは、娘ディランに彼女が受けた虐待に関して口をつぐんでいて欲しかったと明かした。
ミアは「ただ忘れたかった。話をほじくり返して欲しくなかった。私たち全員にとって恐ろしい出来事だったけど、彼女がこうする必要があって、『#MeToo』運動に加わり、自分の経験に耳を傾けてもらいたかったことも理解しているし、尊重しているわ」と話し、さらにディランの記事について、「『あなたのことを誇りに思うし、あなたはとても勇敢』という私の言葉が聞こえてきたけど、多くの悪い人が私のところに来るから、胃がひっくり返りそうだった。でも、彼女のことはとても誇りに思っているわ」と続けた。
ディランが性的虐待を理由にアレンと仕事をしないように呼び掛けていた一方で、ミアはあまり共感しなかったようで「個人の問題ね。どのみち私にはあまり関係がないわ。もしそれが親友だったら私にも影響があるけど、親友だったら私たち家族が体験したことを知っているから、彼と仕事をするわけがない。でも、他の人たちに状況を分かってもらったり、気にしてもらったりすることは期待していないの」とコメントした。
ミアは息子ローナンがワインスタインのセクハラ騒動についての報道を評価され、タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれたことで同イベントに参加していた。