トム・ハンクスが主演するフレッド・ロジャースの伝記映画の現場で、スタッフが死亡する事故が起こった。ペンシルバニア州マウントレバノンの現場で、サウンドミキサーのジェームズ・エムズウィラーさん(61)がビルの屋上でタバコ休憩中に2階下の地面へと落下し、死亡するという事故が起こったことを受け、疑わしい点がなかったか捜査が始まったとピッツバーグ・トリビューン・レビュー紙は報じている。
現在、米国労働安全衛生局(OHSA)が捜査に着手しているが、半年ほどはかかる見込みのようだ。
同局の広報はザ・ハリウッド・レポーターにこうコメントしている。「OHSAが違反行為があったと判断した場合、(裁判所への)出頭命令が出されることになります」
現在のところ、エムズウィラーさんは心臓発作に見舞われたと言われている。
また同作を製作するソニー・ピクチャーズは声明の中で、「これは大変ショックな出来事です。弊社は事故の調査に取り組んでおります。亡くなったジェームズの愛するご家族や友人、同僚らに哀悼の意を捧げます」と発表している。
事件があった作品は、60年代から70年代にかけてPBS局で放送された人気教育番組『ミスター・ロジャース・ネイバーフッド』の司会を長年務めたフレッドをハンクスが演じるもので、フレッドとのインタビューをきかっけに人生が一変したジャーナリストのトム・ジュノーとの友情に基づいた話が描かれている。
1968年に放送されるや否や全米の子供たちのハートやイマジネーションを掴んだ同番組は、今年放送開始50周年を迎えたのを記念してモーガン・ネヴィルによって作られたドキュメンタリー映画『ウォント・ユー・ビー・マイ・ネイバー?』がサンダンス映画祭でプレミア上映されていた。
フレッドは2003年に74歳で他界している。