「もし私が猫だったら、毎日寝ているのにな」
「もし時間がもっとあれば、英語をたくさん勉強するのに」
こんな“もしも”の話を英語で言うときに使うのが、仮定法過去です。
今回は、仮定法過去の基本と、押さえておきたいポイントを解説していきます!
仮定法過去とは?
仮定法過去は、今の現実とは違うことを想像するときに使います。
名前に「過去」とありますが、過去のことではなく“今”の話です。
たとえば:
- If I had a bicycle, I could go to school faster.
(もし自転車があれば、もっと早く学校に行けるのに)
→ 実際には自転車がない
- If he lived in Tokyo, he would see us more often.
(もし彼が東京に住んでいたら、もっと会えるのに)
→ 実際には東京に住んでいない
仮定法過去の文形
仮定法過去は、以下の形で使います:
例:If I were you, I would talk to the teacher.
(もし私があなただったら、先生に話すのに)
① 裏にある「今の事実」を考える
仮定法の文の裏には、「実際にはこうではない」という事実が隠れています。
・仮定文:If she had more time, she would help us.
→ 現実:She doesn’t have much time.
・仮定文:If I were tall, I could play basketball.
→ 現実:I am not tall.
② be動詞は「were」を使う
仮定法では、主語が I や she/he でも “was” ではなく “were” を使うのがポイントです。
・If I were a bird, I could fly.
・ If she were here, she would be happy.
仮定法では be動詞=were と覚えておきましょう!
③仮定法では「現在形」は使わない
仮定法では“現実と違う想像”を表すので、現在形は使わないのが大原則です。
英語では、同じ「if」を使った文でも、それが現実の話なのか、想像の話(仮定法)なのかによって、文の形が大きく変わります。
・If he studies hard, he will pass the test.
(彼が一生懸命勉強すれば、テストに合格するでしょう)
この文は、実際に彼が勉強する可能性がある場合に使います。
つまり、現実に起こりうることを前提にしているので、if節は現在形、主節は未来形(will)を使います。
・If he studied hard, he would pass the test.
(彼がもっと勉強してくれたら、テストに受かるのに)
一方こちらの文は、実際には彼があまり勉強していない、という前提で使います。
現実とはちがうことを想像しているので、仮定法の形(if節は過去形、主節は would)になります。
仮定法過去は、「もし〜だったらなあ」と今の現実とはちがうことを想像するときに使います。名前に「過去」とついていても、実際には今のことを話しているのがポイントです。
動詞は過去形、be動詞はどんな主語でも were を使うのがルール。
そして、主節では would / could / might を使って、「〜なのに」「〜できるのに」という気持ちを表現します。
「もし〜だったら」と自由に想像できるようになると、英語の世界がもっと広がります。仮定法過去をマスターして、自分の気持ちをより豊かに英語で伝えていきましょう!