英語には「全部ある」「全部ない」を一語で表す便利な方法があります。all は「全部ある」を、no/none は「全部ない」を示す表現です。
対になる表現なので同じように使えると思いがちですが、実際の用法には違いがあるため、しっかり押さえておく必要があります。
all は「全部ある」ことを表し、「All +名詞」の形で形容詞として、また、代名詞としても使われます。
no は「全部ない」ことを表し、「No+名詞」の形で形容詞として使われます。
none も「全部ない」を表しますが、こちらは代名詞として働き、後ろに of+限定された名詞/代名詞 を伴い「none of 名詞」の形で使うのが普通です。
以下で、それぞれを詳しくみてみましょう!
目次
🌙 1. All+名詞 と No+名詞(一般的な表現)
All+名詞 は「すべての〜」、No+名詞 は「どの〜もない」という意味です。
All books are useful.(すべての本は役に立つ)
No books are useful.(どの本も役に立たない)
このようにAllとNoは名詞の前に置いて、直接名詞を修飾することができます。
none は none+名詞 という形で名詞を直接修飾できないので注意しましょう。
🌙 2. All of〜 と None of〜(特定の集合を表す)
「その本」「私の友達」「彼ら」といった 特定のグループの全てのもの(人)、またはそのグループの中でどれも(誰も)、と言いたいときは、of を使います。
All of the books are useful.(その本はすべて役に立つ)
None of the books are useful.(その本はどれも役に立たない)
ここでnone が登場します。no of 名詞という形にはならないので注意しましょう。
🌙 3. All/No と All of/None of の違い
整理すると次のようになります。
All+名詞/No+名詞 → 一般的な種類・カテゴリーを指す
・All students are present today. (今日は生徒が全員出席している)
・No students are present today. (今日は生徒が誰も出席していない)
All of〜/None of〜 → 特定の集合を指す
All of the books are interesting. (その本は全部おもしろい)
None of the books are interesting. (その本はどれもおもしろくない)
この2つは、of の有無によって「一般的な話」か「特定の集合の話」かを分けています。
🌙 4. まとめ
ここまで見てきたように、all と no/none は対になる関係です。
- all:「全部ある」
- no:「全部ない」(形容詞の形)
- none:「全部ない」(代名詞として of〜を伴う)
つまり、
- All+名詞 ↔ No+名詞
- All of〜 ↔ None of〜
の2組のペアで覚えておくと効果的です。
対になる関係をしっかり整理しておけば、表現の使い分けで迷うことはなくなります。日常の学習の中で少しずつ意識して、確実に身につけていきましょう。