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「レシピー」はMy Englishを育むために最適なツール慶應義塾大学名誉教授 田中茂範

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「レシピー」はMy Englishを育むために最適なツール

目まぐるしく変わる社会情勢の中、英語を使って世界のことを知り、発信していくことの重要性はますます高まっています。そんな時代において、「自分の好きなこと」や「世界の最新ニュース」を素材に英語を学べる学習アプリ「レシピー」は、数ある英語教材の中でも異彩を放っています。今回この記事では、英語教育や探求学習に詳しい応用言語学者、田中茂範先生に英語学習の「今までとこれから」や、この激動の時代に「レシピー」はどのように役に立つのかを伺いました。
慶應義塾大学名誉教授

田中茂範

岡山県出身。コロンビア大学大学院博士課程修了。応用言語学専攻。専門は認知意味論、言語習得。慶應義塾大学名誉教授。PEN言語教育サービス代表。英語教育の実践に根ざした言語論、コミュニケーション論を展開。また、国際協力機構(JICA、旧国際協力事業団)において長年、海外派遣される専門家のための英語研修を担当。最新の著書に『コアで攻略する英単語の教科書』(Gakken, 2024)、『コアで攻略する英文法の教科書』(Gakken, 2024)など。

これからの英語の潮流は

「My English」

(一人ひとりに息づく英語)

学校教育に特に顕著ですが、かつて英語学習は教科としてみんなが同じようなものを一斉に覚えていくスタイルが主流でした。でも、ネイティブスピーカー(母語話者)を見てみると、彼らの話す英語は一人ひとり、全く違いますよね。例えば、一言で「アメリカ英語」と言っても、子供と大人、女性と男性、誰と話をするかなどによってその内実は異なります。本来このように非常に多様なものを「アメリカで話されている英語」だから「アメリカ英語」と呼んでいるだけなのです。バラク・オバマ アメリカ元大統領と、ドナルド・トランプ アメリカ大統領では話し方も語彙の選び方も全く違います。英語を学ぶときに大前提として考えなくてはいけないのは、みんなで均質の言葉を話すことではなく、「My English」つまり「一人ひとりに息づいた英語」を身につけていくことなんですね。

「レシピー」には学習者の英語レベルや、どんな話題に興味があるのかなどをAIで個別最適化して学習素材を提供する「My Recipe(マイ・レシピ)」という機能がありますね。自分にあった英語を身につけるための「私のレシピ」が提供される。奇しくも「My」という言葉がついているように、これはまさに「My English」を育てていくのにうってつけの機能だと思います。

「レシピー」の掲げる「6技能」

「レシピー」では「語彙」「文法」「リスニング」「リーディング」「スピーキング」「ライティング」を「6技能」と呼んで、これをオールインワンで学習できますよね。この捉え方はとても面白いと思います。言語学の観点からより正確に言うと、「語彙」と「文法」はリソース(素材)で、「リスニング」「リーディング」「スピーキング」「ライティング」はドメイン(領域)と言ったりします。つまり「語彙」「文法」と言う「駒(コマ)」と「ルール」を使って、4つの領域(「リスニング」「リーディング」「スピーキング」「ライティング」)の中で、それぞれ「タスク」を実行するイメージです。英語力と言うのはこの「タスク」をこなしていく力と言えます。「レシピー」では、この2つのリソースを使うために、AIを利用して4つの領域から個々人に合ったコンテンツを提供する仕組みが考えられていると感じました。

Language Companion

(英語学習の友)として

どうやったら「確かな英語力」を養えるか。よく「英語力をあげたいならアメリカに行っちゃえばいい」なんてことが言われますね。その時、例えば行った先のアメリカで何が行われているかと言うと、3つあって、まずは「インプット」(Language Exposure)、その次に「使うこと」(Language Use)、最後に「ニーズ」(Needs)です。
質を備えた膨大な英語に晒され、自分の思いを意味のある形でたくさん話す機会があり、そして、「英語を使わざるを得ない」状況であると言うことですね。
「ニーズ」に「自分の思い」が乗っていることが理想なのですが、日本にいて、特に学校などではなかなかそれを実現できません。そんな時に「レシピー」のような個々人に最適化された、authentic(本物の)でmeaningful(意味のある)な学習素材を提供するツールが必要になってくるんです。また、先ほどのアメリカの例を見ても、一人では確かな英語力を養うことはできません。時にコミュニケーションのパートナーになってくれたり、時にさまざまなフィードバックをくれたりする他者が必要です。「レシピー」は学習者が非英語圏において英語に触れ、英語を使う機会を提供してくれる他者、つまり「Language Companion」(英語学習の友)となってくれると思います。

「地球の喫緊の課題」にアプローチする「アクションとしての英語」

よく「使える英語を身につける」、なんていうことが言われます。今はもっとステージが進んでいて、「使える英語」から「アクションとしての英語」を身につけることが大事になってきています。「アクションとしての英語」とは、英語をただ「使う」のではなく「どう使うか」にフォーカスし、究極的には、生物多様性の消失や、貧困問題などのような「今の地球全体で起こっているさまざまな課題」に英語を使って関わっていくということです。このような喫緊の課題にアプローチするには、英語は使えるようになるまで「勉強」するもの、と言う考えから脱却し、最初から「使う」ことを意識しなくてはなりません。いつまでも「学習者」でいてはいけない、英語をいつまでも「憧れの言語」にしてはいけないということですね。「今、ここ、私」が重要なんです。テクノロジーを使っての英語学習にはこのようなことを解決するポテンシャルがあります。同時代性の高いさまざまなニュースを素材にスピーキングやライティングを行い、それに対するフィードバックが得られる「レシピー」はまさに「これからの英語学習」を体現する学習アプリだと思います。

田中茂範先生が推薦

レシピーはここがすごい

3つのポイント

【1】「好きなこと」で英語を学べる

皆が同じ素材で一律に学んでいた事態を経て、これからの英語学習の潮流は、「一人ひとりに息づく英語力」つまり「My English(マイ・イングリッシュ)」になりつつあります。学習者の英語レベルや、どんな話題に興味があるのかなどをAIで個別最適化して学習素材を提供する「レシピー」は、まさにそんな時代を象徴する良質な英語学習アプリと言えます。

【2】「英語学習の友」であり続ける

一人では確かな英語力を身につけることは困難です。英語の環境に晒され、自分ごととして使う環境に置かれることが理想で、その環境の中でフィードバックを得られる「他者」の存在が不可欠です。「英語力を上げるための環境」をAIで創出できる「レシピー」は、皆さんのLanguage Companion(英語学習の友)となってくれるでしょう。

【3】「今、ここ、私」の英語を「使う」ことができる

同時代性の高いニュースなどで、今地球全体で起こっている課題に触れ、考えたことをスピーキングやライティングタスクの中で「自分ごと」として使い、そのフィードバックを得られます。「レシピー」を通して、「学習者」を脱却し、「表現者」としての自分を作りあげることができます。

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